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人をつなぐもの

インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティションを通して:お互いの価値観を認め合う社会へ

交渉の出発点は多様性への気づき
利害は交換できる

対戦の直後、審査員の評価を聞く学生。厳しい意見も飛ぶ

土曜日のラウンドAは「仲裁」、その夜、懇親会を挟んで、翌日ラウンドBの「交渉」に臨みます。
仲裁とは合意に基づく私的な裁判を意味し、ディベート(討論)形式で行われます。
ここでは、初めて出会った対戦者と妥協せず、自分の利益を100%確保しようと相手の主張をつぶすために丁々発止のやりとりを繰り広げます。
一方、二日目の交渉ラウンドでは、お互いの妥協点を話し合いで見いだしていきます。
「現実の交渉の場面では、ディベートを伴う局面も多々ありますが、理論的にも手法的にもまったく違うものです。どちらも必要ですが、コンペティションでは、まず仲裁で激しいやりとりを経験し、どうもうまくいかないと実感し、そのうえでしっかり切り替えて、交渉で譲り合うことの効果を、身をもって感じてもらおうと考えたんです」

第10回大会より新しくなった住友カップ

交渉コンペティションを通してもっとも学生に学んでほしいことを、野村教授は「価値観の多様性」と強調します。
「世の中、これだけ広くいろんな人がいるのですから、自分が絶対欲しいと思う物を、嫌いだという人もいるかもしれません。しかし、だからこそ交換が成立するのです。交渉とは利害の交換にほかなりません。まず相手の利益を知ること、探ることの大切さを理解して、経験から学んでいくのです。これはだれもができることではありません。だからこそ交渉コンペティションの場で訓練することの意義があるのです」
住友グループは「大切なこと 人から人へ」というグループメッセージを掲げています。交渉と同じように、大切なことは人によって同じとは限りません。相手にとって何が大切なのか慮ることこそ、伝えるために、もっとも大切にしたい姿勢といえるでしょう。

交渉が文化となる日

2002年、4校で始まった交渉コンペティションも、昨年(2011年)は、参加19校を数えるまでに成長。中国の名門、上海交通大学や南半球随一の大学として知られるオーストラリア国立大学も参加し、まさに「国際交渉」の場となってきています。
今後も裾野を広げ、できれば地区予選会を設けられるようなものにまで拡大したいと、野村教授は夢を広げます。
「交渉コンペティションを始めたのは、テニスでいえば、ウィンブルドンの決勝戦を戦えるような選手を育てたいと思ったから。とはいえ、実際そんな選手は、子どものころから英才教育を続けて、初めてセンターコートに立てるわけです。交渉コンペティションを10年続けて、決勝戦とはいわないまでも、世界の一線で活躍できる交渉者を育てることはできたとは思いますが、もっと裾野を広げて、中学生や高校生の部ができるようになればいいねと仲間たちとよく話しています」

交渉の文化が定着する社会をと夢を語る野村美明教授

欧米では多くの地域で交渉の意義が理解され、町の寄り合いのような場所でも、ルールに則った交渉が行なわれているといいます。多様性理解をはじめとする「交渉文化」に触れる機会が間近にあるからこそ、国際舞台でも優れた交渉者が現れるのかもしれないと教授。
「いつの日か、交渉の意義を社会が深く理解して、小学生のころからお互いの利害を大切にする教育が実践されるようになれば。そう夢見ています」

 

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