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人をつなぐもの

全国盲学校弁論大会を通して:すべての人が幸せに暮らせる社会の実現へ

胸の内、自分の言葉で
ひたむきさが心を打つ

「全国盲学校弁論大会は視覚障害者が思いを伝える貴重な機会」と点字毎日岡田満里子編集長

盲学校で学ぶ生徒が、日頃の思いや将来の夢、苦い経験を乗り越えて新たな目標を語る「全国盲学校弁論大会」。毎年、地区大会の激戦を勝ち抜いてきた弁士が壇上に立ち、自分の言葉で、ときに熱く、ときに静かに語りかける姿に、多くの聴衆が心を動かされます。
2011年大会の優勝者、中麻(なか・あさ)さんは18歳。幼いころ網膜のがんで視力を失い、一人で走り回れないことに悔しさを覚える反面、友達の前では強がったりと、障害を受け入れられず悩み苦しむ日々を送っていました。しかし、中学生の頃、かつての闘病仲間で亡くなってしまった友人のことに思いを馳せ、いま生きていることがかけがえのない宝であると気付き、以来、積極的に生きていけるようになったという経験を題材に選び、曇りのない声、心に響く語り口で聴衆に訴えかけ、会場を涙で満たしました。

「18歳という若さで、大きな病いや友人の死というたいへんな体験をして、それでも前向きに生きようとする。そのひたむきさが心を打ったんだと思います」
と語るのは、主催の毎日新聞社点字毎日の岡田満里子編集長です。

支え合うことの大切さ訴える

1928年に創設された「全国盲学生雄弁大会」の第1回大会の様子(左上の円内は優勝トロフィー)

戦前の点字毎日編集室の様子

全国盲学校弁論大会は、1928年(昭和3年)、「全国盲学生雄弁大会」の名称で第1回が開催されました。当時、慈善活動に積極的だった大阪毎日新聞の本山彦一社長は視覚障害者支援策を重視。日本初でいまなお唯一の点字新聞「点字毎日」を創刊したのに続き、教科書の点字版も作成します。
テレビはもちろん、ラジオもない時代のこと、視覚障害の方にとって自分で情報を入手する手段は非常に求められていて、点字毎日の創刊はずいぶん喜ばれたといいます。
こうした動きの一環として雄弁大会も企画。戦時中など、数度開催を断念したことはあったものの、現在まで継続して開催し、昨年80回を数えました。
「視覚障害者の方は、言葉を大事にされる方が多いんです。それだけに、スピーチのテクニックも高く、“ハイレベルな戦い”が展開されるんです。回数では高校野球に負けますけど、よく続いています。自分が思っていることを主張するということ自体、いまはあまり流行らなくなっていますから、思いを伝える機会ということでは、貴重な催しです」(岡田満里子氏)
こうした大会の趣旨に賛同し、住友グループは2003年から全国盲学校弁論大会を特別協賛しています。
「学校行事ですので、そんなににぎやかな大会ではありませんが、自分を表現する場として、多くの生徒さんが目標としている大会です。17、18歳の方は、自分の将来の夢を語られることが多いのですが、共通して、人の役に立ちたいと話されるんです。どうしたら人の役に立てるか、私も人を助けたいと。視覚的なハンデがあって、ふだん、周りに助けられているという思いがある分、より世の中の役に立ちたいという気持ちが強くなるのでしょうね。支え合うことの大切さを若い人が真摯に考えているということに、心を動かされます」(岡田満里子氏)



大廻 政成(おおまわり まさなり)

岡田 満里子(おかだ まりこ)
毎日新聞社点字毎日編集長。1958年(昭和33年)兵庫県姫路市生まれ。88年10月毎日新聞社に入社し、主に編集局で紙面編集などに携わる。04年4月点字毎日編集次長となり、連載「伝説の隣人たち」などを執筆。08年4月より現職。

 

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