様々な領域の最前線でプロジェクトを率いる住友グループ各社社員の、
未来にかける熱い想いを紹介します。
創立100周年の記念事業として、研修施設「日新アカデミー研修センター」を新設した日新電機。京都の街並みと調和する、端正で機能的な外観が印象的だ。
「実習室だけで見れば従来の2.5倍の広さ。ここに製品の実機を置き、保守・点検や現地での改造・組み立てに必要な技術を習得します。当社の設備は長いものでは数十年間も使われるため、メンテナンスを続けるには、古い製品の実物に触れておくことが必要なのです」と、下田勝彦さんは同センターの狙いを話す。
電力・環境システムやビーム・真空応用といった、日新電機のコア技術を担う技術者の育成にも力を入れる。
「弊社のコア技術は、教えている大学も限られているため、技術を持った人材の確保が難しい状況が続いています。そこで、新センターではOBや関連大学とも連携しながら、社内での技術継承を強化していく計画です。開発実習なども取り入れながら、最新の技術も積極的に習得する場にしていきたいですね」
社会インフラを支える事業の担い手として、より良い人材を育成することによって社会貢献を果たしたいという思いは強い。
「センターの多目的室では、子ども向けのロボット教室を隔週ペースで開いたり、地域の小学校に随時開放したりもしています。昨今、理系離れが問題になっていますが、地域の子どもたちに理科の楽しさ、電気の楽しさを伝えて、未来につなげていきたいと考えています」
SUMITOMO QUARTERLY NO.157より転載