メッセージ「住友最前線」

様々な領域の最前線でプロジェクトを率いる住友グループ各社社員の、
未来にかける熱い想いを紹介します。

住友電工システムソリューション / 住友電気工業
安全・安心な道路交通を
実現する交通管制システム

(左から)
住友電工システムソリューション
交通システム事業部 事業企画部長
中尾 博司さん

住友電気工業
システム事業部 海外事業推進部 主幹
加藤 武彦さん

住友電気工業
システム事業部 主幹
小林 雅文さん

50年以上前から支える交通の安全・安心

甲州街道パイロット実験。
ITVカメラ、信号機と広報看板
住友電気工業は、1968年に甲州街道で実施された広域交通制御システムのパイロット実験に参加した。

国内の主要幹線道路では、クルマの交差点への進入が格段に円滑になっている。その理由は、道路に設置されたセンサーを通じて得た交通状況に基づき、交通管制センターが信号機を制御しているからだ。こうした交通管制システムを開発しているのが住友電気工業の関連会社である住友電工システムソリューションだ。同社の中尾博司氏は「甲州街道でのパイロット実験を皮切りに、当社が渋滞解消に取り組んで50年以上。全国21万カ所ある交差点のうち、7万カ所が交通管制センターと接続され、安全で安心な道路交通に貢献しています」と説明する。

交通管制システム事業
甲州街道パイロット実験。ITVカメラ、信号機と広報看板
住友電気工業は、1968年に甲州街道で実施された広域交通制御システムのパイロット実験に参加した。

現在、住友電気工業がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と協働で取り組んでいるのが、プローブ情報(実際に自動車が走行した位置や車速などの情報)の活用だ。リアルタイムの情報だけでなく、過去のプローブ情報もビッグデータとしてAI(人工知能)で分析することで、交通状況の予測を行おうとするもので、2023年から国内への導入を図る計画だ。同プロジェクトを推進する住友電気工業の小林雅文氏は「情報の精度が高まるだけでなく、センサーを減らし、管理できる交差点の箇所を増やせるなどのメリットがあります」と意気込む。

AI交通管制

世界的にも先進的な日本の高度道路交通システム(ITS)技術は、海外からも熱い視線が寄せられている。2020年12月に、タイ・バンコクの信号システムプロジェクト向けの機材と信号制御ソフトウエアを受注。2022年2月から、バンコクでプローブ情報を活用した信号制御の実証実験を始める。「渋滞解消は、東南アジアでは喫緊の課題。プローブ情報を活用した交通管制システムはコスト削減が期待できるので、発展途上国にとって、システム整備のハードルが低くなります」と、タイのプロジェクトを担う同社の加藤武彦氏は利点を語る。

プローブ情報を活用した信号制御の実証実験

住友電気工業のITSは、国内にとどまらず、海外の道路交通の安全・安心に貢献している。

SUMITOMO QUARTERLY NO.166より転載

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