住友が取り組む社会課題 ~未来への羅針盤~

SCSK×次世代の育成

未来を担う子どもたちの「共に創る力」を
CAMPワークショップを通じて育成する

 次世代の育成
日本では少子高齢化の進展に伴う労働力人口の減少により、次世代を担う人材の育成が急務となっている。社会・産業界全体で取り組むべき課題であることはもちろん、企業にとっては将来の自社を支える人材を数・質の両面から育てていかなければならないうえ、長年にわたり蓄積してきた技術やノウハウの継承も無視できない要素となる。加えてコミュニティの観点からも、これからの地域社会で柱となって活動する人材の創出は先送りできない重要なテーマだ。ITサービスを通じて、社会課題の解決や新たな価値を創出しているSCSKは、企業の社会的責任の一環として、社会貢献活動を通して子どもたちの育成に取り組んでいる。

SCSKグループは、「夢ある未来を、共に創る」を経営理念に掲げて、長期的な視点で社会課題の解決に貢献する「サステナビリティ経営」を成長戦略として推進している。

環境問題や社会課題の解決に向けた取り組みを進めるうえで、IT・デジタルは必要不可欠な要素であり、長年にわたって培ってきた技術・知見を活用して提供するITサービスは、顧客の課題解決や競争力強化を支援するだけでなく、社会課題解決に資する新たな機能や仕組みも創出している。

「持続可能な開発目標」(SDGs)の達成に向けて地球規模での連携が進むなか、ITサービスの提供という本業で社会を豊かにすることに加えて、本業以外でも地域社会や国際社会の課題に積極的に関わり貢献することは企業の重要な役割になるとSCSKは考えている。マテリアリティとして特定した「豊かな未来社会の創造」「安心・安全な社会の提供」「いきいきと活躍できる社会の実現」は、いずれも「人の幸せ」につながるものだ。

社会貢献活動で力を入れているのが、未来を担う子どもたちの「共に創る力」を育成するCAMP(Children’s Art Museum & Park)だ。小中学生を対象に、本社や全国のグループ会社で開催されるワークショップを通じて、子どもたちがいろいろな表現方法を学び、グループでの共創活動を通じて、これからの時代を生きていくうえで必要な社会性や、他者や多様性を受け入れて楽しむ心を育んでいくプログラムだ。

CAMPのロゴマーク
CAMPのロゴマーク。CAMPはSCSKグループの次世代育成活動の1つだ。
ワークショップは参加者全員で輪になり、自己紹介やグループ分けなどから楽しくスタートする。
ワークショップは参加者全員で輪になり、自己紹介やグループ分けなどから楽しくスタートする。

CAMPの歴史は古い。住友グループに入る前の2001年、当時のCSKが米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボや、国内外の様々な研究機関やミュージアム、アーティストの協力を得て活動を開始したのが始まりだ。これまでに「考える」「つくる」「つながる」「発表する」「ふりかえる」という5つの要素を織り込んで構成される70を超えるワークショップが開発されている。

2001年から現在までの開催は1,200回、参加人数は2万3,000人を超えている。東京・豊洲の本社にあるCAMPスタジオには、月1回のCAMP開催時に近隣から子どもたちが集まってくる。全国のグループ会社での実施も合わせると年間30回程度のCAMPワークショップが開催されている。

CAMPワークショップのコンセプトは、「子どもたちの創作体験や共同作業、作品の発表を通じて、楽しみながら自分に合った表現方法を見つけ、コミュニケーションの輪を広げていく」ことだ。

グループごとに、熱心にディスカッションをする子どもたち。
グループごとに、熱心にディスカッションをする子どもたち。子どもたちが初対面でも打ち解けられる工夫が随所に施されている。

2023年8月20日に豊洲本社で開催された「CAMP発明ワークショップ」には、小学校4年生から中学校3年生まで約20人が参加した。年齢も住んでいる地域も異なる初対面の子どもたちがワークショップに集まってきて、CAMPを運営するファシリテーターのサポートを受けながら、どんどん親密になっていく。子どもたちは3、4人のグループに分かれ、議論しながらそれぞれの発明品を作り上げて楽しそうに発表していった。

グループごとの発表後に出来上がった発明品を持って記念撮影。
グループごとの発表後に出来上がった発明品を持って記念撮影。

CAMPには発明ワークショップ以外にも、MITメディアラボが開発した小型コンピューター「ピコクリケット(PICOCRICKET)」を使ってプログラミングの楽しさを体験する「CAMPクリケットワークショップ」や、不思議なタネをきっかけに、空想しながら未知の植物を育てる「CAMPくうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」、コロナ禍でオンラインワークショップとして開発した、自宅でほったらかしになっているモノを使ってコマどりアニメをつくる「おうちCAMP ワークショップ『てくてくつくもがみ ~コマどりアニメをつくろう~』」など、さまざまなプログラムがある。

ワークショップはSCSKの社員がボランティアとして携わるだけでなく、各拠点のSCSKグループ社員や近隣の大学生、一般公募で集まった人たちがファシリテーターとして運営している。ファシリテーターは、子どもたちの自主性やコミュニケーションを引き出しながら、円滑にワークショップを運営し、適切なタイミングでサポートできるよう研修を受ける必要がある。ワークショップが開催されるのは日曜日が中心だが、未来を担う子どもたちと触れ合うことで、大人にとっても学びと気づきが得られる有意義な機会となっており、ファシリテーターになりたいという希望は引きも切らない。昔CAMPに参加した子どもが大学生になって、ファシリテーターとして参加するケースもあるという。

CAMPは、ほかの企業や自治体、大学と共に開催されることも増えている。ワークショップに参加した経験がその後のキャリアにどのような影響を及ぼすのか調査・研究も行っている。

ファシリテーターは、子どもたちに対して指導するのではなく、より楽しく、クリエイティブで充実した時間を過ごせるように、各場面に応じた適切なサポートを行う。ファシリテーターの研修会はCAMPのホームページから申し込める。
ファシリテーターは、子どもたちに対して指導するのではなく、より楽しく、クリエイティブで充実した時間を過ごせるように、各場面に応じた適切なサポートを行う。ファシリテーターの研修会はCAMPのホームページから申し込める。

近年、環境問題や人権問題、地域紛争など世界規模の課題がより身近に感じられるようになってきた。この複雑で解決が困難な課題はこれからの未来を担う子どもたちに引き継がれていく。子どもたちの発想力や共創力を育み、多様な次世代人材を育成することは持続可能な社会の実現につながっていく。

経営理念の3つの約束の1つとして「人を大切にします。」を掲げるSCSKは、企業の社会的責任の一環として、社会貢献活動を通して子どもたちの育成に取り組んでいく。

SCSK株式会社
https://www.scsk.jp/
SCSKグループは、コンサルティングから、システム開発、検証サービス、ITインフラ構築、ITマネジメント、ITハード・ソフト販売、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)まで、ビジネスに必要なすべてのITサービスをフルラインアップで提供しています。
SCSKグループの人的資本力の向上をもって、お客様やパートナー、社会との共創を推進し、各種課題に対し、価値を提供し続ける企業グループを目指してまいります。

各社が取り組む社会課題

脱炭素 パネルイメージ

脱炭素

地球温暖化の原因となる温室効果ガスの実質排出量ゼロを目指す、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを紹介します。

サプライチェーン パネルイメージ

サプライチェーン

サプライチェーンのグローバル化や複雑化に伴い、企業にはサプライチェーン上で発生する課題への適切な対応が求められています。

新しい働き方 パネルイメージ

新しい働き方

新型コロナウイルスの感染拡大により多くの企業が従来型の働き方を見直したことで、働き方改革が加速しています。

健康 パネルイメージ

健康

新型コロナウイルスの感染拡大により、企業にとって従業員の健康への配慮はよりいっそう重要なテーマとなっています。

気候変動 パネルイメージ

気候変動

地球温暖化の進行はビジネス上の深刻なリスクを引き起こす可能性があります。そのため、企業には中長期的視点での戦略策定と具体的な対策が求められています。

モビリティの電動化 パネルイメージ

モビリティの電動化

環境負荷軽減への対応や社会的ニーズの高まりとともに、モビリティの原動力がガソリンから電気へと置き換わりつつあります。

コミュニティ パネルイメージ

コミュニティ

人と人のつながりであるコミュニティを再生・再構築することで社会課題解決に向き合う動きが活発になっています。

貧困 パネルイメージ

貧困

子どもの貧困問題への対応が喫緊の課題になるなど、現代の日本においても貧困は深刻な社会課題の一つとなっています。

次世代の育成 パネルイメージ

次世代の育成

日本では少子高齢化の進展に伴う労働力人口の減少により、次世代を担う人材の育成が急務となっています。

先端医療 パネルイメージ

先端医療

近年における医療の飛躍的な進歩には、大学等の研究機関はもとより、企業による最先端技術への取り組みが大きく寄与しています。

地産地消 パネルイメージ

地産地消

再生可能エネルギーを生かし、地産地消を通じて脱炭素に貢献しながら産業振興も目指す取り組みが各地でスタートしています。

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食品ロス

世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億トンが毎年廃棄されているとされ、食品ロスの解決は一刻を争う課題になっています。

地球環境との共生 パネルイメージ

地球環境との共生

人と企業が地球環境との共生を図っていく上で、対応すべきさまざまな課題について、各社の取り組みを紹介します。

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強靭性・回復力

自然災害だけでなく、さまざまなハザードがあり、その姿は時代とともに変化し、激甚化もしています。それに負けない強靭性や回復力を持つしなやかさが求められています。

地方創生 パネルイメージ

地方創生

地域の資源を生かして産業を強化することで、地方の人口減少を克服し、持続的な社会を創生する取り組みを紹介します。

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