住友が取り組む社会課題 ~未来への羅針盤~

住友電設×次世代の育成

中小製造業の課題を解決するクラウドサービス
IoTでの可視化と専門家のアドバイスで改革

 次世代の育成
日本では少子高齢化の進展に伴う労働力人口の減少により、次世代を担う人材の育成が急務となっている。社会・産業界全体で取り組むべき課題であることはもちろん、企業にとっては将来の自社を支える人材を数・質の両面から育てていかなければならないうえ、長年にわたり蓄積してきた技術やノウハウの継承も無視できない要素となる。加えてコミュニティの観点からも、これからの地域社会で柱となって活動する人材の創出は先送りできない重要なテーマだ。ものづくり企業の人材育成や生産効率の向上に貢献する住友電設の取り組みは、日本社会が抱える様々な人材に関する課題を解決することを目指している。

各種ビル建造物の電気・空調設備、既存ビルのリニューアル、工場プラントの計装設備、情報、通信、環境関連、電力供給設備など、国内外の幅広い分野でインフラ基盤の創造に取り組む住友電設は、総合エンジニアリング企業として社会インフラ構築の一翼を担う事業を展開することで、社会に貢献してきた。

2023年4月からサービス提供を開始した「グロサポ(Growth Support Service)」は、中小のものづくり企業の課題を解決する成長支援サービスだ。製造業の工場での生産等に関するデータのうち未活用のデータを可視化し、データの具体的な活用方法を中小企業経営のコンサルタントが定期的にアドバイスを行う。IoT(モノのインターネット)を活用した可視化システムと、専門家によるアドバイスをパッケージにして提供する点が特徴だ。

住友電設は2020年3月に情報通信システム事業部の下に新規事業推進室を立ち上げ、製造業が抱える様々な課題を解決するサービスを検討してきた。その中で、日本の中小製造業は大きく3つの課題を抱えていることが浮き彫りになった。

1点目が「工場の現状を事実として具体的に把握できていない」「データを成長に生かせていない」というデータを活用した課題認識の不足。2点目が「人材が育たない・人材が不足している」「ITの必要性は認識しているが、社内にIT人材がいない」といった人材育成やデジタル・トランスフォーメーション(DX)を実現するDX人材の不足。そして3点目が「IT/IoTの推進に向けて効果的な投資方法が検討できていない」「何から始めればいいかわからない」といった経営計画に関する課題だ。

日本の製造業は99%以上が中小企業で、原料高騰や労働者確保の問題、海外との競争の中でさらなる効率化や生産性の向上が求められている。そのためにはDX推進が不可欠だが、中小企業にとどまらずあらゆる企業でIT人材が不足していて、課題は把握できていてもどのように改革を進めればよいか経営判断ができない企業は多い。

そこで住友電設は、ウイングアーク1st、テクノ経営ウェブソリューションズと共同で、中小製造業向けの成長支援ソリューション「グロサポ」を開発した。住友電設が顧客の窓口としてサービス全般の提供やデジタルでの生産活動記録(デジタル化)のサポートを行う。ウイングアーク1stはデータを可視化するBIダッシュボード「MotionBoard」の開発・提供やクラウドの運用・保守を担う。そして製造業のコンサルティングを行うテクノ経営ウェブソリューションズがリモートアドバイスを通じて、DXの促進・定着化のためのサポートを担当する。

3社によるアライアンス体制
3社によるアライアンス体制により、製造業の現場のDX化を支援する。

グロサポを利用することにより、IoTを活用して工場における生産活動をデジタル化してデータを取得、状況を可視化することで、改善につながるデータ活用を実現する。経営者が工場の実態を把握するだけでなく、現場で何がボトルネックになっているかを顕在化して収益力を高めることにつなげる。こうしたデータを基に月2回のオンラインミーティングを実施して、継続的に改善活動を維持する生産改善アドバイスを行う。

データを取得するにあたっては、工場設備の改造は必要なく、センサーを後付けで設置するので、製造工程を止めることがなく生産品質に影響は出ない。取得したデータはクラウドに集積されるため、スピーディーなシステム構築と契約企業のシステム維持のための負荷を軽減することも可能だ。

提供されるグロサポのダッシュボード画面には改善に必要なノウハウが盛り込まれており、センサー設置後すぐに状況を確認できるようになる。製造業の改善に関する知見を持つコンサルタントがアドバイスを行うので、課題に対する最適な改善アプローチと他社の改善事例を知ることができるのも特徴だ。

労働者不足が顕在化するなか、多くの中小企業は人材獲得や育成に苦労している。契約企業はサービスの利用を通して改善ノウハウを享受でき、早期に改善の成果が出せるため、工場現場の成功体験を積み重ねることが可能だ。これにより、改善担当者のモチベーション向上や職場の改善風土を醸成することができる。

住友電設グループは企業理念として「豊かな社会を支える快適な環境作りを事業目的とし、社会の繁栄に寄与します」を掲げている。様々な課題を抱えた中小の製造業の課題を解決し、持続可能な社会構築に貢献するとともに、住友電設グループ自身の中期的な企業価値の向上を目指している。

住友電設株式会社
https://www.sem.co.jp/
住友電設グループは、総合エンジニアリング企業として、電気工事、情報通信工事をはじめ、電力、空調、プラント等の設備工事全般を幅広く手がけています。また、太陽光発電、BMS(ビルマネジメントシステム)等の環境分野や、情報ネットワーク構築をはじめとするIT関連分野でも施工実績を重ねています。今後も、時代のニーズに応える高い技術力により、機能性・快適性を追求し、人と地球に優しい環境づくりに貢献してまいります。

各社が取り組む社会課題

脱炭素 パネルイメージ

脱炭素

地球温暖化の原因となる温室効果ガスの実質排出量ゼロを目指す、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを紹介します。

サプライチェーン パネルイメージ

サプライチェーン

サプライチェーンのグローバル化や複雑化に伴い、企業にはサプライチェーン上で発生する課題への適切な対応が求められています。

新しい働き方 パネルイメージ

新しい働き方

新型コロナウイルスの感染拡大により多くの企業が従来型の働き方を見直したことで、働き方改革が加速しています。

健康 パネルイメージ

健康

新型コロナウイルスの感染拡大により、企業にとって従業員の健康への配慮はよりいっそう重要なテーマとなっています。

気候変動 パネルイメージ

気候変動

地球温暖化の進行はビジネス上の深刻なリスクを引き起こす可能性があります。そのため、企業には中長期的視点での戦略策定と具体的な対策が求められています。

モビリティの電動化 パネルイメージ

モビリティの電動化

環境負荷軽減への対応や社会的ニーズの高まりとともに、モビリティの原動力がガソリンから電気へと置き換わりつつあります。

コミュニティ パネルイメージ

コミュニティ

人と人のつながりであるコミュニティを再生・再構築することで社会課題解決に向き合う動きが活発になっています。

貧困 パネルイメージ

貧困

子どもの貧困問題への対応が喫緊の課題になるなど、現代の日本においても貧困は深刻な社会課題の一つとなっています。

次世代の育成 パネルイメージ

次世代の育成

日本では少子高齢化の進展に伴う労働力人口の減少により、次世代を担う人材の育成が急務となっています。

先端医療 パネルイメージ

先端医療

近年における医療の飛躍的な進歩には、大学等の研究機関はもとより、企業による最先端技術への取り組みが大きく寄与しています。

地産地消 パネルイメージ

地産地消

再生可能エネルギーを生かし、地産地消を通じて脱炭素に貢献しながら産業振興も目指す取り組みが各地でスタートしています。

食品ロス パネルイメージ

食品ロス

世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億トンが毎年廃棄されているとされ、食品ロスの解決は一刻を争う課題になっています。

地球環境との共生 パネルイメージ

地球環境との共生

人と企業が地球環境との共生を図っていく上で、対応すべきさまざまな課題について、各社の取り組みを紹介します。

強靭性・回復力 パネルイメージ

強靭性・回復力

自然災害だけでなく、さまざまなハザードがあり、その姿は時代とともに変化し、激甚化もしています。それに負けない強靭性や回復力を持つしなやかさが求められています。

地方創生 パネルイメージ

地方創生

地域の資源を生かして産業を強化することで、地方の人口減少を克服し、持続的な社会を創生する取り組みを紹介します。

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