住友が取り組む社会課題 ~未来への羅針盤~
パートナーと連携して、EV導入の課題を解決
モビリティプラットフォーマーとして成長する
自動車のリース事業を展開する住友三井オートサービスは、「お客さまから支持される新たな価値を提供し続け、クルマ社会の発展と地球環境の向上に貢献」することを経営理念に掲げ、サステナブルな社会の実現を目指している。グループ全体で約100万台を保有・管理し、約5万社の顧客を持つ自動車リースのリーディングカンパニーとして、リースだけでなく環境対策、安心・安全、コスト削減などクルマに関わる質の高い総合車両管理サービスを提供することで、お客さまと社会の課題解決に貢献してきた。
政府が推進する2050年カーボンニュートラルの目標を達成するため、企業や自治体に向けてEV導入および脱炭素化を支援する専門部署として、2021年10月に「EV&カーボンニュートラル戦略推進部」を設置した。
自動車産業は、今100年に1度の変革期にあると言われている。EVは使用中にCO2を排出せずカーボンニュートラルの実現に寄与するほか、搭載した蓄電池を災害など非常時に活用できるなど、次世代モビリティとして大きく注目されている。一方で従来のガソリンなどで動作する内燃機関(エンジン)の自動車に比べて、現時点ではまだ割高な導入コストや、充電設備の設置、外出先での充電ネットワークの確保など乗り越えるべき課題も多い。
カーボンニュートラルに向けた取り組みの1つとして環境意識の高い外資系企業などが社用車をEVに切り替えるといった動きは増えているものの、まだ導入までのハードルが高いと感じる企業や自治体は多いのが実情だ。
EV&カーボンニュートラル戦略推進部は、EV導入企業や自治体に対して導入計画の提案や、使用目的に応じたEV車種選定、充電環境や充電サービス手配、アフターサービス、さらには再エネ設備やエネルギーマネジメントまでを一貫してサポートする「EVワンストップサービス」を構築する。自動車メーカーやEV関連企業、エネルギーマネジメントやモビリティのスタートアップ企業、自治体や地方金融機関など地域ネットワークとのパートナーシップを通じて、オーダーメードで解決策を提案している。
EVの特性を生かした電源機能としての新たなサービスの開発や、リース期間終了後のEVのリユースや搭載する蓄電池のリサイクルといったサーキュラーエコノミーモデルの検討など、次世代モビリティとして高いポテンシャルを持つEVの価値を最大化する研究開発も推進している。
車両関連コストの低減や移動手配の一元管理を目指す顧客向けに提供している「Mobility Passport(モビリティ・パスポート)」は、スマートフォンから社用車の予約、レンタカーやカーシェアリングなど代替車両の手配がワンストップでできるアプリだ。また、アルコールチェック結果の記録や運転日報、免許証の管理機能も併せ持つなど、ビジネスの移動で必要となる管理機能も1つのアプリで提供する。
Mobility Passportのアルコールチェック機能に特化した無料アプリ「ALnote(アルノート)」も新たに提供開始した。ドライバーのアルコールチェック結果を記録し、蓄積したデータを一元管理することで、2022年4月の道路交通法改正により義務化された安全運転管理者の管理業務を効率化できる。
社用車とレンタカーなどの組み合わせにより車両稼働率を最大化して、最適な保有台数になるよう分析を行うことで車両台数の削減によるCO2削減に貢献し、さらに削減した車両の保有コストを原資としてEV導入を提案する活動も進めている。
世界と日本で脱炭素化が加速する中で、社会の意識も大きく変わりつつあり、EV導入に向けた機運は高まっている。政府も環境性能に優れ、災害時にも非常用電源として活用可能なEV等の車両について補助金を交付して需要創出および車両価格の低減を促すと同時に、充電インフラなどの整備を全国各地で進めている。
住友三井オートサービスはEVによる次世代モビリティサービスの構築を通じて、環境・社会課題の解決に貢献する頼れるパートナーとして「モビリティプラットフォーマー」に進化していく。