住友グループ広報委員会は、2004年10月22日、東京都立文京盲学校にて開催された第73回全国盲学校弁論大会全国大会を特別協賛しました。この弁論大会は、盲学校生徒の教育向上と盲教育の発展、さらには視覚障害者に対する社会の理解を高めるために1928年より開催されているもので、全国8地区から選出された15歳から60歳までの9人の代表が、7分間の持ち時間の中で、それぞれ魂のこもった力一杯の熱弁を披露しました。
住友グループ広報委員会が今大会より特別協賛するのは「大切なこと人から人へ」というグループ・メッセージが、自分の心を自分の言葉で伝えていく本大会の主旨に合致していたためです。
優勝したのは、「黒電話」というテーマで弁論をした守屋剛(もりや・たけし)さん、60歳。守屋さんは、白内障を患い重度の視野狭窄となった中途視覚障害者。
「弁論では、自らの病歴と当時の思い、妻の勧めに従って気乗りしないまま盲学校への電話をかけるため受話器を握った状況などを、豊かな状況描写で語った。思い切って飛び込んだ盲学校生活の新鮮さと還暦を過ぎて新たな未来を求め自らを奮い立たせている前向きな姿は聴衆に感動と勇気を与えた。」(毎日新聞2004年11月7日朝刊より)
当日は約250名の聴衆が会場を訪れ、真剣に耳を傾けて心を揺さぶられました。
特に「まっ先に驚いたのが、盲学生達の言葉の美しさである。弁士ばかりでなく、一般学生もみんな、言葉と口跡がきれいなのである。これは、聴覚をとぎすませていきているからではないだろうか。つまり、視覚でカバーできない分、意思を正しく伝達するためには、きれいな言葉をくっきりした口調で語るようになるのだと思う」(当日特別審査員として参加頂いた内舘牧子氏、2004年12月3日 週刊朝日より)は全く同感。
今後1人でも多くの人にこの感動を伝えたいと思いました。
住友グループ広報委員会は、優勝者に住友グループ杯を、さらには第3位までの3名に副賞として海外研修旅行を贈呈するとともに、優秀賞として全国大会出場の9名全員に記念品のポータブルCDプレーヤーを授与しました。