全国盲学校弁論大会特別協賛

第74回(2005年) 全国盲学校弁論大会



住友グループ広報委員会は、2005年10月21日、愛知県立名古屋盲学校にて開催された第74回全国盲学校弁論大会全国大会(主催・毎日新聞社点字毎日他)に特別協賛しました。この弁論大会は、1928(昭和3)年に創設以来、伝統を守り続け、今年で74回迎えました。大会には地区大会で選ばれた14歳から59歳までの9人の地区代表盲学校生が、文部科学大臣優勝旗、点字毎日杯を目指し、将来の夢や生きがい、日ごろの思いを自らの言葉で熱く語りました。

視覚に障害のある弁士の皆様の残された感覚は研ぎ澄まされ、私たちが気づかなかったことを改めて教えてくれます。言葉を通じて「生きる力」を社会に発信するその姿は、私たちに「感動」と「力」を届けてくれました。自分の心を自分の言葉で伝えていく本大会の主旨は、まさに私たち住友グループ広報委員会のグループ・メッセージ「大切なこと 人から人へ」と重なるものです。

優勝したのは北海道札幌盲学校中学部3年の柴田裕里さん(14歳)。「犬の耳が欲しい」というインパクトのある演題で、豊な表現力とめりはりある口調でリズムある弁論を展開しました。

「白杖を使った歩行訓練で周囲の音が聴き取りづらかった時の『犬の耳や鼻があれば』という想像と、実際に自然の中で触れた音とにおいの体験を土台に、視覚障害者が視覚以外の感覚を大事にしながら生活している様子を巧みに表現した。そして、周囲の人々とのかかわりでさらに自分の力を伸ばせることに気づいた心情を語って、聴衆の共感を呼んだ。」(毎日新聞2005年11月5日朝刊より)
特別審査委員を務めた女優の山田昌さんをはじめとする6人の審査委員も高い評価となりました。

「私は女優ですので、人が書いたものをいかにも自分がしゃべっているがごときに演ずるのが職業なものですから、今日は皆さんが自分の思いを自分の言葉で語っていらっしゃることに大変感動しました。…(中略)…役者というのは『五感を大切にということを覚えていろ』、『五感の感度を身につけていろ』と言われて訓練を受けています。でも、皆さんはもっとたくさんの感度を、私たちよりも余分の機能を働かせて頑張っていると思うと、本当に今日はいっぱい教えられることがありました。」(特別審査委員の女優・山田昌さんの特別講評より)

準優勝は滋賀県立盲学校の籾山博志さん(27)で演題は「かける」。
3位の千葉県立千葉盲学校高等部2年 石川龍海さん(17)は演題「180度の転換」で熱弁をふるいました。

住友グループ広報委員会は、優勝者に住友グループ杯を、さらには3位までの3名に副賞として海外研修旅行を贈呈するとともに、優秀賞として全国大会出場の9名全員に記念品のポータブルCDプレーヤーを贈りました。

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