住友グループ広報委員会では、2014年10月3日、茨城県立歴史館で開催された第83回全国盲学校弁論大会全国大会(主催 毎日新聞社点字毎日他)に特別協賛しました。
今年も全国7地区を勝ち抜いた14歳から58歳までの弁士9名が、心の葛藤を乗り越えた心境や、家族や友人たちとのかかわりを通して得られた大切な経験を熱く語りました。
優勝の栄冠に輝いたのは、「守りたい」と題した弁論で会場の涙を誘った福岡県立福岡高等視覚特別支援学校高等部普通科2年の柿野明里(かきの あかり)さんでした。生まれたときから弱視と脳性まひによる下半身の障害があり、小中学校時代は悩みから自傷行為を繰り返し、自分を生んだ母や健常者である姉に対して憎しみの感情を抱いていたそうです。しかし、特別支援学校に転校後、同じ障害を持つ友人と知り合い、心が軽くなるとともに、自分をずっと支えてくれた家族も苦しんでいたことに気づいたと言い、「何があっても、たとえ力がなくても、私は2人を守りたい」と家族への強い思いを語って聴衆に感動を与えました。
閉会式では、愼英弘(しん よんほん)審査員長が、「今大会では昨年の反省から時間超過のため減点された弁士はいなかったが、論旨の組み立てが不十分な弁論があった」と総括。各校の指導教員に対して、改めて弁論内容についてきちんと指導することが課題とコメントしました。
住友グループ広報委員会による特別協賛は今回で12回目となります。「大切なこと 人から人へ」というグループメッセージを掲げて活動する私たちが、言葉を通して「生きる力」を社会に発信している、この弁論大会を支援できることは大変意義深いことであり、今後も本大会の発展に少しでも貢献できることを願っています。
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