住友の事業精神の源流をたどると、それはおよそ350年の昔、初代・ 住友政友が遺した『文殊院旨意書』にまで遡ることになります。
政友は晩年、庵を結んで半僧半俗の暮らしをしており、家人や彼を慕う門徒衆に、商人の心得や人としての生き方を書簡などの形で教え諭しました。5カ条からなる『文殊院旨意書』は、商人の心得を分かりやすく説いており、住友家の家訓として受け継がれています。
この教えにある「確実を旨とし浮利に趨(はし)らず」、すなわち、目先の利益を追わず、信用を重んじ確実を旨とする経営姿勢は、住友の事業精神の真髄です。