「南蛮絞り(しぼり)」とも言い粗銅に含まれる銀や不純物を鉛を使って取り除く精錬法。銀を含んだ粗銅と鉛を溶融し急冷して作った合金を加熱し、銅の融点以下で溶け出た含銀鉛を灰の上で加熱すると鉛は灰に吸収され、最後に銀だけが残る。これによって純度の高い精銅を得ると共に、銀を採集することが出来ます。
蘇我理右衛門が南蛮人(ヨーロッパ人)に原理を聞き、苦心の末開発しました。当時(慶長年間1596年~1615年)としては画期的な新技術。理右衛門は、この技術を大坂の同業者に公開したため、全国各地で採れた銅は大坂に廻送して精錬しなければならなくなりました。
南蛮吹きの技法は、19世紀の末まで約300年間続いた古式精錬法で、19世紀初頭に、住友家から刊行された「鼓銅図録(こどうずろく)」に詳しく掲載されています。