「基礎科学研究助成」に1億5千万円、「環境研究助成」に1億円の助成を決定

住友財団(会長 野依 良治、理事長 住友吉左衞門)は、この度2023年度(本年4月~6月に公募)の「基礎科学研究助成」として総額1億5千万円、「環境研究助成」として総額1億円の助成を決定いたしました(金額は各々前年並み)。
これによって、財団創設(1991年)以来の累計助成金額(件数)は、「基礎科学研究助成」で約45億4千万円(2,785件)、「環境研究助成」で約32億9千万円(1,641件)に達しました。

1.基礎科学研究助成

若手研究者による基礎科学(数学、物理学、化学、生物学、工学の基礎)研究に対する助成で、森 重文 京都大学高等研究院院長・特別教授を委員長とする選考委員会(委員13名)で「基本に忠実でありつつ夢に投資するのもありという前提で、有望な若手人材を発掘するという方針」で選考がなされました。選考の結果、920 件の応募の中から、

北海道大学 大学院生命科学院
越後谷 駿 大学院生による
『細胞とのインタラクションを通した単細胞生物の外空間認識方法の解明』(助成金額:220万円)

明治大学 農学部
山田 千早 専任講師による
『腸内細菌が有する専用シャペロンによるタンパク質折りたたみ機構の解明』(助成金額:250万円)

など85件の研究に対し、総額1億5千万円の助成を行うこととしました。

2.環境研究助成

環境問題の解決・改善に資する様々な研究に対し助成を行うもので、黒田 玲子 東京大学名誉教授・中部大学特任教授を委員長とする選考委員会(委員7名)で選考の結果、

(1)

課題研究(募集課題『激動の時代における環境問題の理解および解決のための学際研究または国際共同研究』)」については、28件の応募の中から、

工学院大学 先進工学部機械理工学科
白鳥 祐介 教授らによる
『燃料電池が切り拓くバイオマス利用資源循環の要素技術開発と実証』(助成金額:1,000万円)

など4件に対し、総額3,000万円の助成を行うこととしました。

(2)

一般研究」については、332件の応募の中から、

九州大学 大学院 工学研究院
嶌越 恒 教授による
『環境汚染有機ハロゲン化合物を炭素資源として活用する環境調和型物質循環反応の開発』(助成金額:260万円)

東京大学 先端科学技術研究センター
鈴木 紅葉 特任研究員らによる
『日本全国の森林における自然撹乱の時空間的定量化:衛星写真による撹乱マッピング』(助成金額:180万円)

など35件の研究に対し、総額7,000万円の助成を行うこととしました。

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