住友グループ広報委員会は「全国盲学校弁論大会」を応援しています。この大会は、昭和3年(1928年)に毎日新聞社点字毎日の主催で開催されて以来、歴史を刻み続けた伝統ある大会です。「自分の心を自分の言葉で伝えていく」本大会の主旨は私たちのグループ・メッセージである「大切なこと 人から人へ」の精神にまさに重なるものであることから、平成15年(2003年)から特別協賛しています。
住友グループ広報委員会が2003年より特別協賛しております「全国盲学校弁論大会 全国大会」は、10月7日(金)、「岡山県立岡山盲学校」にて3年ぶりに大会会場での開催となり、弁士の皆さん全員が会場に集まられました。
この弁論大会は昭和3年(1928年)に創設以来、伝統を守り続け、今回で90回目を迎えました。
大会には、7つの地区から選ばれた13歳から20歳まで9人の弁士の方々が、自らの障害と向きあう様子や、将来の夢、生きがいなどを自らの言葉で熱く語りました。今大会は全員20歳以下の若い方々が弁論に挑みました。
今年の大会で優勝の栄冠に輝いたのは、「母が教えてくれたこと」と題した弁論を行った神戸市立盲学校 高等部普通科3年の浅井花音さんでした。浅井さんは中学生のとき、生活や精神面で支えてくれた母を失います。苦境に立たされ「一人で生きていける?」と悩み抜く中、周りの方からの温かい気配りや助けに救われ、母の教えてくれた「自分で一生懸命頑張ることも大事だけど、何もかも一人で頑張らなくていい」という言葉を思い出して、気持ちも落ち着き、考えも変わります。そして「母が私を支えてくれたように私も誰かを支えられるようになりたいです」と力強く訴えました。最後に母に声が届くようにさらに力強く「お母さん、私を産んでくれて、一生懸命育ててくれてありがとう」と感謝の言葉が静寂に包まれた会場に響き渡りました。
今回、特別審査員で参加された作家の重松清先生の特別講評は、熱弁を振るわれた弁士の方々ひとりひとりに優しく語りかけるスピーチで会場は暖かい雰囲気に包まれました。
住友グループ広報委員会では、「大切なこと 人から人へ」というグループメッセージを掲げて活動しています。
私たちは、言葉を通して「生きる力」を社会に発信しているこの大会を支援できることは、大変意義深いことであると考え、今後も本大会の発展に少しでも貢献できればと思います。