住友理工
ゴムって不思議だよね
天然ゴムと合成ゴム
ゴムには天然ゴムと合成ゴムがあるんだ。天然ゴムはゴムの木から作るんだよ。天然ゴムの特徴(とくちょう)は強いこと。天然ゴムの方が合成ゴムより断然(だんぜん)強いんだ。でも、弱点もある。それは熱に弱いこと、油やガソリン、薬品にも弱い。古くなると伸(の)び縮(ちぢ)みしなくなってすぐに切れてしまうんだ。
そうした天然ゴムの弱点をおぎなうためにいろんな工夫をしているんだよ。天然ゴムに薬品を入れて強化する方法もあれば、合成ゴムを作ることもある。天然ゴムと合成ゴムを混(ま)ぜることだってあるんだよ。
ゴムを強化する方法として、ゴムの表面に膜(まく)をつくる薬品や、酸素(さんそ)・オゾンと先に反応(はんのう)してゴムが古くなる速度を落とす薬品などを入れる。そういう薬品のことを老化防止剤(ろうかぼうしざい)というんだ。
エンジンの振動(しんどう)を吸収(きゅうしゅう)するゴム
車のエンジンは、ガソリンなどの燃料(ねんりょう)を爆発(ばくはつ)させながらすごい勢(いきお)いで動いているだろ。そこには激(はげ)しい振動(しんどう)と音があるよね。あの振動が車内に伝わると座(すわ)っていられなくなる。エンジンの振動でシートやボディがゆれるだろ。ゆれるだけじゃなくて音もうるさくてたまらないだろうね。
そこで、エンジンを車体につなぐ部分にゴムを使うわけだ。つまり、車のエンジンの振動をゴムが吸収(きゅうしゅう)するんだ。振動がやわらぐことで、音も静かになるよね。このゴムのことをエンジンマウントというんだ。エンジンは重くて、振動しているから強いゴムじゃなきゃいけないよね。だから天然ゴムが多く使われている。振動も吸収して、なおかつ強いゴムは天然ゴムしかないんだ。それに、エンジンは燃料を爆発させているから熱に強いゴムが開発されているんだよ。
振動を吸収するゴムのことを「防振(ぼうしん)ゴム」というんだけど、このゴムのおかげで車内は静かで快適(かいてき)なんだね。
車のあらゆるところに使われているゴム
自動車には30種類以上のゴム部品が使われているんだ。防振(ぼうしん)ゴムだけでも6種類くらいある。このゴム部品がいろんな所に使われている。エンジンで3~5ヶ所(かしょ)、サスペンションで5~7ヶ所。人間でいうと関節(かんせつ)にあたる部分、車の部品と部品の接続(せつぞく)部分には必ずゴム部品が使われているんだよ。車のなかで快適(かいてき)でいられるのはゴムがあるからなんだ。
自動車には防振ゴムのほかに、ホースなどもゴムでできている。ホースはガソリンなどの燃料をタンクからエンジンまで安全に運ぶための工夫がしてあるんだよ。
住友理工は、この防振ゴムや自動車の各種ホース、エンジンカバーなどをつくっている会社なんだ。とくに防振ゴムは世界でもトップの技術(ぎじゅつ)を持っているんだよ。