三井住友建設
地震につよい
街づくりとは?
地震(じしん)のゆれをおさえる技術(ぎじゅつ)があるんだ
1995年の阪神・淡路大震災(はんしん・あわじだいしんさい)、2004年の新潟県中越地震(にいがたけんちゅうえつじしん)、そして2011年に東日本大震災が発生し、日本は大きな被害(ひがい)をうけたよね。このような大地震はいつおこるか分からないんだ。地震がおきると、建物がこわれ、それによってけがをしてしまう危険(きけん)があるよね。またこわれた建物のがれきで道がふさがれると、避難(ひなん)や救助が遅(おく)れてしまうんだ。
万が一地震がおきたときに、このようなことにならないよう対策(たいさく)をとっておくことが大切なんだ。特に現在(げんざい)、街には高層(こうそう)マンションやオフィスなど高い建てものが増(ふ)えているから、長く安心して住みつづけられるよう、地震の揺(ゆ)れをおさえる技術(ぎじゅつ)があるんだ。その方法が「耐震(たいしん)」「制震(せいしん)」「免震(めんしん)」の3つだよ。
「耐震(たいしん)」「制震(せいしん)」「免震(めんしん)」の違(ちが)いって何?
「耐震(たいしん)」は、建物そのものを強くして、揺(ゆ)れに耐(た)える方法のことだよ。もっとも一般的な方法だけど、地震(じしん)の揺れが直接(ちょくせつ)建物に伝わるため、ころんでしまったり家具が倒(たお)れてしまう危険(きけん)があるんだ。倒れてきそうな家具はしっかり固定しておくなどの対策(たいさく)が必要なんだよ。
また「制震(せいしん)」といって、建物の中に地震エネルギーを吸収(きゅうしゅう)する装置(そうち)を取り付けて建てもの全体の揺れをおさえる方法もあるよ。揺れに対してブレーキをかけたように抵抗(ていこう)するイメージで、地震で大きく揺れては困(こま)る超高層(ちょこうそう)ビルなどに採用(さいよう)されているんだ。
一方で、「免震(めんしん)」は揺れを建物に伝わらないようにする方法だよ。地下にある免震ゴムで地震エネルギーを吸収し、建物全体の揺れを減(へ)らすんだよ。建物の基礎(きそ)部分で全体を支(ささ)える“縁(えん)の下のちからもち”のような存在(そんざい)なんだ。
既存(きぞん)の建物を免震(めんしん)にかえることもできるよ
今から約35年以上前に建てられた古い建物のなかには、地震(じしん)の揺(ゆ)れに耐(た)えることができないものもあるんだ。最近、大地震が心配されているけど、地震からみんなの生活を守るために、このような建物を強くする必要がある場合があるんだ。
そこで、すでにたくさんの人が住んでいるマンションに、免震装置(めんしんそうち)を設置(せっち)できる「レトロフィット」という方法が注目されているんだ。免震装置を設置する階以外の部分をそのまま利用しながら、大地震に耐えることのできるつよい建物に変えていくんだよ。
この方法は写真のように柱を切って、免震装置を設置するんだ。工事をしながら建物を利用することができるので、マンションだけでなく、歴史的な建物や多くの人が集まる公共施設(しせつ)などにも採用(さいよう)できるんだ。これによって今ある建物を長い間安全で快適(かいてき)に使いつづけることができるんだよ。